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第十七話 コンテスト

「やっぱりそう思うかい?パパもウチのクワッチの方がいいと思っていたんだよ。いっそコンテストにでも出してみるか!」

パパには、クワッチでしりあった友だちがたくさんいます。

地元でも会社でもありません。

みんなインターネットで知り合ったそうです。
仕事や住んでいるところはいろいろですが、共通しているのは、みんな"パパ"だということです。

九州のなべさんは、我が家に初めて来たオオクワガタを採った人です。 その後も何組かのオオクワガタをゆずってもらったそうです。 はなちゃんとおにいちゃんとおなじぐらいのおとこの子とおんなの子がいるそうです。

愛知の山さんは、パパの飼育のシショウだそうです。
山さんのHPにはクワッチたちのかいかたがとても詳しく出ているそうです。
また、キノコの研究もしていて自分でキノコのビンも作ってしまうそうです。

大阪の田中さんは、クワガタ雑誌に連載マンガを掲載する漫画家でクワガタについては何でも知っていてパパの良き相談相手です。

パパは、時々クワ友と長電話をします。お互い仕事のストレスを発散できるのだそうです。

田中さんが連載するクワッチの雑誌をパパと見ていた時のことです。おにいちゃんが言いました。

「パパ、このクワガタよりもウチのクワッチのほうがカッコイイよ」

確かにはなちゃんから見ても先日羽化したおとこの子の方がカッコよく見えました。

「やっぱりそう思うかい?パパもウチのクワッチの方がいいと思っていたんだよ。いっそコンテストにでも出してみるか!」

パパは雑誌のコンテスト募集の広告をみながらうれしそうに言いました。 クワガタのコンテストには、いろいろあり、大きさやカッコよさを競うものがあるそうです。

「一等賞取るとどうなるの」

はなちゃんが聞きます。

「ひょうしょうじょうはもちろん、豪華商品がもらえるそうだよ。たぶん、一等賞でなくても本にのると思うよ。でもたくさんの人が応募するから難しいだろうけどね」

パパが落ち着いて答えました。

結局、みんな軽い気持ちで一人一匹ずつ選んだおとこの子の応募写真を撮り、雑誌社におくりました。

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