熱帯雨林のクワガタムシ
ご紹介する本は月刊むしブックスの「熱帯雨林のクワガタムシ」鈴木知之著です。最近、twitterのクワガタ仲間の間で東南アジアのクワガタの話題が盛んなため、本棚から引っ張り出しました。
まずは、見てください。表紙の写真の迫力を!
パラワンオオヒラタですが、大アゴのギザギザがノコギリのよう(笑)凄い迫力です。
著者の鈴木さんは、昆虫写真家であり、熱帯雨林に生息するクワガタムシの生態を旅行記という形で書かれています。大きく、熱帯雨林のクワガタムシの紹介と熱帯のクワガタムシの生息環境と生態にわけて解説しています。
熱帯雨林のクワガタムシ
パプアキンイロクワガタ、パプアヒラタクワガタ、オノツキネブトクワガタ、メタリフェルホソアカクワガタ、そして各種ヒラタクワガタといった感じ。
熱帯のクワガタムシの生息環境と生態
熱帯ってどこ? 環境について(物理的、生物学的)、分布、幼虫の生息環境と食性、成虫の食性、成虫の行動など。
紀行文となっており、現地の人とのふれあいや各種クワガタムシのつく樹木の解説も載っています。300ページを超える重厚な一冊ですが、そのうち50ページ近くを写真で採集現場や個体の紹介に充てており、じっくり楽しめる内容となっています。はじめから最後まで読むというよりは気になったところを眺め読むと言う感じがよいかも。個人的には「世界最大のヒラタクワガタの島(パラワン)」が気に入っています。直径1mで高さ30mにもなる巨木に生息するパラワンオオヒラタクワガタについてについての採集は日本とはスケールが違います。
既に発刊から10年以上経過していることから現地の状況は変化しているかと思いますが、自ら熱帯雨林に採集旅行に出かけたような気分にさせてくれる一冊です。
おすすめ度:★★★★☆
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